微量PCBとは?種類や処分方法について詳しく解説
PCB廃棄物の処理が進められていくなかで、本来はPCBが含まれていないはずの年代に製造された電気機器からPCBが検出されました。
平成14年には大量に確認され、微量PCB汚染廃電気機器等や微量PCB汚染絶縁油と呼ばれています。
意図的に混入された可能性は低く、原因の究明がなされていません。
現在では微量PCB廃棄物も低濃度PCB廃棄物として区分されています。
本記事では微量PCBに着目して解説します。
低濃度PCB含有廃棄物
低濃度PCB含有廃棄物は微量PCB含有廃油、微量PCB含有汚染物、低濃度PCB含有処理物の3種類です。
微量PCB含有廃油はPCB濃度が5,000mg/㎏(0.5%)以下の廃油であり、微量PCB含有汚染物はPCB濃度が100,000mg/kg(10%)以下の汚泥、紙くず、木くず、繊維くず、廃プラスチック類または金属くず、陶磁器くず、コンクリート破片などに微量PCB汚染絶縁油が塗布、染み込み、付着、または封入されたもののうち、
PCB濃度が5,000mg/kg以下のものです。
微量PCB含有廃油と微量PCB含有汚染物は、どちらも主として液状物を指します。
一方、低濃度PCB含有処理物はPCB廃棄物を処分するために処理したもので、PCB濃度が5,000mg/kg以下のものです。
金属くずやコンクリートの破片などの場合は付着物のPCB濃度によって分類されます。
微量PCB汚染廃電気機器等
微量PCB汚染廃電気機器等は微量PCB汚染絶縁油、微量PCB汚染物、微量PCB処理物と、低濃度PCB含有廃棄物と同じく3種類に分けられます。
微量PCB汚染絶縁油は微量のPCBに汚染された電気機器またはOFケーブルに使用された絶縁油です。
微量PCB汚染物は微量PCB汚染絶縁油が塗布、付着、封入、染み込んで汚染されたものを指し、PCB不使用とされる年代のトランスやコンデンサ、OFケーブルなども絶縁油がPCBに汚染されていれば微量PCB汚染物として処分しなくてはいけません。
一方、微量PCB処理物は微量PCB汚染絶縁油や微量PCB汚染物を処分するために処理したものです。
微量PCB汚染廃電気機器等は約160万台のトランスやコンデンサ、約291万台の再生油使用柱上トランス、約1,400km分のOFケーブルが存在すると推定されています。
微量PCBが検出された際のどのように処理する?
微量PCBが検出された場合、まずはPCB濃度を測定しましょう。
PCB濃度が0.5㎎/㎏(0.00005%)を下回っていれば低濃度PCB廃棄物に該当せず、産廃処理施設で処理が可能です。
0.5mg/kg(0.00005%)を超え5,000mg/kg(0.5%)以下だと低濃度PCB廃棄物に分類されます。
ただし可燃性のPCB汚染物は100,000mg/mg(10%)まで低濃度PCB廃棄物です。
使用中の電気機器がPCB含有の場合は電気事業法の電気関係報告規則に従い管轄の産業保安監督部に届出し、廃棄物も含めてPCB特別措置法に基づいた管轄の自治体に届出をしてください。
また低濃度PCB廃棄物の処理期限は2027年3月31日です。
処分する際は無害化処理事業者への処分委託手続きをおこないましょう。
【まとめ】低濃度PCB廃棄物の処分は業務を一括で委託できるYAMANI PCBへ!
PCBは1972年の製造および輸入などの禁止まで盛んに使用されました。
使用していないはずの電気機器のなかにも微量のPCBによって汚染された絶縁油を含むものが多数存在していることが判明し、現在も処分が進められています。
低濃度PCB廃棄物の処理期限は2027年3月31日で終了するため、施設内に該当するものがないか確認しましょう。
低濃度PCB廃棄物を処分する際は、無害化処理事業者であり豊富な実績を誇るYAMANI PCBにお任せください。
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