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課電自然循環洗浄法とは?方法や対象機器を解説

課電自然循環洗浄法とは?方法や対象機器を解説

PCBが検出された変圧器は、一般的に廃棄する際はPCB廃棄物として適切に処分しなくてはいけません。

しかしPCB廃棄物の処分費用は高く、分析や回収、処分や行政手続きなど手間もかかります。

そこで現在、増加傾向にあるのが変圧器のPCBを無害化できる課電自然循環洗浄法です。

本記事では課電自然循環線情報の方法や前提条件などについて、詳しく解説します。

課電自然循環洗浄法とは?

課電自然循環洗浄法とは変圧器に含まれる絶縁油を入れ替えてから一定期間通電することで変圧器内部を発熱させ、残留するPCBを洗い出す手法です。

課電自然循環洗浄法をおこなえば変圧器をPCB廃棄物として処理する必要がなくなり、継続使用できます。

処分費用もかからず、課電洗浄が終わった変圧器は「電気事業法に規定するPCB含有電気工作物」「PCB特措法に規定するPCB廃棄物等」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律に規定するPCB廃棄物等」のどれにも該当しません。

適切に処理した後はPCB含有電気工作物廃止届出の提出といった手続きをおこないます。

対象の変圧器

対象となる変圧器の前提条件は次の通りです。

  • ・使用中である
  • ・絶縁油のPCB濃度が5mg/kg超10mg/kg以下
  • ・銘板絶縁油量2,000L以上

洗浄対象部位は本体、負荷時タップ切換装置および浄油機、感温部、ブッシング(共油)、エレファント、中間室です。

課電自然循環洗浄法の実績

課電自然循環洗浄は平成29年3月に手順書が改訂されて部位別洗浄が明確化しました。

また令和2年12月の改訂では洗浄対象部位が追加に加えて絶縁油内のPCB濃度の引き上げを決定し、対象範囲も拡大しています。

現在も対象範囲拡大のために実証実験がおこなわれており、年間実績も400件以上と増加傾向です。

課電自然循環洗浄法のメリット

変圧器内部のPCBを課電自然循環洗浄法で無害化すると継続使用が可能になるほか、複数のメリットがあります。

今回は代表的なメリットとして事前申請が不要、コストを抑えられるの2点を解説していきましょう。

事前申請が不要

課電自然循環洗浄法をおこなう場合、自治体への事前申請などは必要ありません。

準備が整ったタイミングで実施できるため、スムーズに進められるでしょう。

洗浄終了後はPCB含有電気工作物廃止届出を出せば、廃棄する際も一般廃棄物として処理できるためPCBに関する調査や届出といった手間が不要になります。

コストを抑えられる

変圧器をPCB廃棄物として処分するためには、多額のコストがかかります。

しかし課電自然循環洗浄でPCBを無害化すれば一般廃棄物になるため、総合的にみるとコスト削減に効果的です。

また機器寿命が十分にある場合、引き続き使用でき無駄がなくなります。

課電自然循環洗浄処理の流れ

課電自然循環洗浄処理の流れは、次の通りです。

  1. 絶縁油の分析および機器を前提条件に合致しているか調査します。
  2. PCBが含まれた絶縁油を抜き取り、新しい絶縁油を充填します。
  3. 120日間通電し、絶縁油のPCB濃度が0.3mg/kg以下まで低下したか確認します。

ただしPCB濃度や設備の状態によって、パッキンの交換や複数回の洗浄が必要になります。

注意点

課電自然循環洗浄法を検討する際は、変圧器の寿命や設備の状態を事前に確認してください。

洗浄処理の費用や機器の更新費用などあらゆる面を考慮し、ベストなタイミングを判断することが大切です。

またPCB濃度や機器の調査は、専門業者に依頼しましょう。

低濃度PCB廃棄物の処理期限は2027年3月31日です。

【まとめ】変圧器に関するご相談はYAMANI PCBへ!

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課電自然循環洗浄処理でPCBを無害化することで、使用中の変圧器を継続でき、コストも抑えられます。

使用中の変圧器が対象になるか、まずは専門業者に調査を依頼しましょう。

YAMANI PCBはPCB廃棄物の調査や分析、運搬、処分などあらゆる業務を一括でおこなっていますので、お気軽にご相談ください。

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