照明器具にPCBが使われているか判別する方法
PCBは体内に吸収されると中毒症状を引き起こすため、非常に危険です。
PCBが含まれている可能性がある安定器は処分する前に製造年月やツール、専門業者の調査などで判別しましょう。
PCB不使用とPCB含有の廃棄物では処分費用も大きく変わるため、注意が必要です。
本記事ではPCBの危険性と安定器におけるPCB含有の判別方法について解説します。
目次
PCBとは?
PCBはポリ塩化ビニフェルを意味し、Poly Chlorinated Biphenylの頭文字です。
熱に強い、水に溶けにくいなど化学的に安定した性質から、多くの絶縁油や熱媒体、感圧複写機などに使用されていました。しかしカネミ症油事件をきっかけにPCBがさまざまな中毒症状を引き起こすことが明らかになり、現在は処分が進められ、新たな製造も全面的に禁止されています。
PCBはなぜ危険?
PCBは脂肪に溶けやすく、体内に吸収されると徐々に蓄積して中毒症状が現れます。
症状は目やに、爪や口腔粘膜の色素沈着、まぶたの痙攣などさまざまで、胎児への悪影響も報告されています。
適切でない方法で焼却するとダイオキシンが発生するため、PCBを含む廃棄物は専門業者に依頼して正しく処分しなくてはいけません。
PCBが使用された安定器の判別方法
PCBは照明など安定器にも使用されています。PCBを含む安定器を判別する方法について解説するので、ぜひ参考にしてください。
製造年月で判別する
蛍光灯、水銀灯、ナトリウム灯の安定器は銘板に印刷された三角逓番号でPCB含有か否か判別できます。
ただしネオン照明に使用されているネオントランスは判別できないため注意してください。
また銘板を確認する際は、専門業者に依頼すると安心です。
銘板にある三角逓番号の末尾が4742、もしくは4742より大きい数字なら昭和47年9月以降に製造された安定器のため、PCBは使用されていません。
ただし東芝、日立の関連会社が製造した安定器の一部は、微量PCBの混入している可能性があります。
また1~4741でも下記の一覧に記載があり、コンデンサーの別置きがなければPCB不使用です。
「裸安定器」について
裸安定器は以下の条件を満たす安定器の俗称です。
- ・鉄芯とコイルのみで出来ている
- ・コンデンサが付属されていない
- ・外箱がない
裸安定器はメーカーや型式に関係なく、銘板から情報が読み取れなくてもPCB不使用です。
安定器のPCB不使用検索ツール(判別ツール)とPCB使用安定器調査支援ツール(支援ツール)
照明器具や安定器のラベルや銘板の情報を入力し、PCBが使用されているか調べるツールもあります。
マニュアルを参照し正しく活用すれば、安定器の調査に役立つでしょう。
全数調査の必要性
PCB廃棄物として保管されている安定器のなかにも、PCBを使用していないものが混在しているかもしれません。
産業廃棄物適正処理推進センターが過去に実施した分別作業では、平均して約30%がPCB不使用の安定器との結果も得られており、費用削減のためにも全数調査を改めて実施することが重要です。
ただし安定器の分別には専門知識が必要なため、自身でおこなうよりも専門業者に依頼する方がよいでしょう。
PCB含有の安定器が見つかったら
調査の結果、PCBを含有している安定器を発見した場合、使用中なら「高濃度PCB使用製品」廃棄後は「高濃度PCB廃棄物」として処分する必要があります。
ただし高濃度PCB廃棄物は既に全国で処分期限が終了しているため、まずはYAMANI PCBへご相談ください。
【まとめ】PCB廃棄物を見つけたらYAMANI PCBへご相談ください
PCB廃棄物は人体に有害なPCBを含んでおり、適切な処理方法をおこなわないとダイオキシンが発生します。
古い安定器はPCB廃棄物に該当する可能性があり、銘板やツールなどを活用して判別しましょう。
また安全で正確な判別をおこなうためには専門業者への依頼がおすすめです。
YAMANI PCBなら全国どこでも対応可能で、調査から処分まで一括で引き受けることができます。